2026/02/04
パオラ通信

将来カメラマンになりたいです。
ただ、「何を撮りたいのか」が
まだはっきり決まっていません。
こんな感じでも
目指していいのでしょうか?
全然おかしくないです。
むしろ、その状態から始まる人のほうが多いです。
「何を撮りたいか決まってない」って、
ダメなことじゃなくて、
まだ本気で“やり続けた経験が少ない”だけ
という状態なんですよね。
やってないことは、好きかどうかも分からない。
だから今ぼんやりしているのは、
能力の問題じゃなくて“工程の途中”。
ここは安心していいところ。
ただね。
ここから先で差がつくポイントがひとつあります。
「方向は後で決めればいい」と思ったまま、
“なんとなく”続けてしまうこと。
これはかなり危ない。
「何を撮りたいか分からない」状態自体は問題ないけど、
そのまま“選ばずに流され続ける”と、
・言われたことだけやる人
・作業はできるけど作品がない人
・技術はあるのに“自分の匂い”がない人
になりやすいんです。
プロの現場は優しい世界じゃないので、
最後は必ずこう見られます。
「この人は何者なの?」
答えが出ない人から、
順番にチャンスが減っていく。
これは才能の話じゃなくて、
構造上そうなっている世界なんです。
でもね。
安心していいのはここから。
「今は分からない」人に必要なのは
“答えを出すこと”じゃなくて、これ。
次の一歩
「好きかどうか分からないものを、
とにかく自分の意思で撮ってみる」こと。
人に言われた撮影じゃなくて、
・人物
・物撮り
・風景
・暗い写真
・派手な写真
なんでもいいから、
“自分が選んだテーマ”で10回撮る。
その中で必ず、
「これ、なんか違う」
「これ、もう一回やりたい」
が出てきます。
それが“撮りたいものの芽”。
最初から見つけようとしなくていい。
やった人にだけ見える仕組みなんです、これは。
今は「方向がない人」じゃなくて、
「まだ試行回数が少ない人」なだけ。
だから目指していいか?じゃなくて、
目指しながら見つける
が正解。
悔しいけど、
考えてるだけでは一生見つからない世界です。
でも逆に言うと、
動いた人だけが、ちゃんと見つけられる。
今日からでいい。
一個、自分でテーマ決めて撮ってみよう。
私のまわりにも、
人物を撮りたくてこの業界に入ったのに、
気づけば物を撮るカメラマンになっていた
という人が少なくありません。
理由は単純で、
やってみたら面白かったから。
そして、
それを誰かが喜んでくれたから。
悩んだり考えたりすることも大切ですが、
カメラマンという仕事はそれ以上に、
やってみた人にだけ、次の景色が見える
そんな側面の強い仕事です。
やってみないと分からないし、
やってみた人だけが分かること。
「自分の武器」も「自分らしさ」も
やってみた中から生まれるものだと思います。
【毎週水曜日更新】次回の「チャッピーに聞いてみた」は『学校で写真を学んでなくてもいいですか?』