カメラマン業界辞典
「引き伸ばし機」とは、フィルムに写る像を拡大投影し印画紙などに焼き付けるための装置のことをいいます。(機構的なことはWikipediaをご参照ください)
ところで、カメラレンズにこだわる声(「ライカのMのレンズが好き」とか)はよく耳にします。しかし、同じレンズでも引き伸ばし機のそれはあまり聞きません。撮影時におけるカメラのレンズの違いはたしかにありますが、引き伸ばし機のレンズの違いだってけっこうあなどれないのにです。
一般的な引き伸ばし機用レンズ(1万円~数万円)ではモヤっと見えるフィルムの粒子です。それが、専用の高級レンズ(数十万円)だとクリッと一粒一粒がしっかり見えるのです。比べてみる機会がないと気づかないので、あまり知られていませんがその差は歴然です。
だから、フィルムの性能をあますことなくプリントするなら、引き伸ばし機用レンズにこだわるのも良いと思うのです。
[類語/関連語]
暗室 現像
[例文]
ちなみに筆者が知る高性能レンズは「プリンティングニッコール」というブランドでした。名前の通り、Nikonの製品。引き伸ばし機の需要が縮小した今、この商品名での製造はなくなってしまいました。ただし、聞くところによると同仕様の製品は産業用として販売されているといいます。ご興味ある方は中古レンズか、産業用レンズを調べてみてください。