2025/09/22
パオラ通信
写真が上手くなる方法があります。写真に限らず、絵にも、アートにも、あらゆる表現活動にも通じるものです。
このやり方、少なくとも700年前には知られていました。ただ、実行するには勇気とか覚悟とか気持ちの強さが求められます。そのため当時も今も多くの人がこの方法を避けてきました。そりゃ誰だって自然体でいきたいですし、我慢と根性で何とかなるものでもありませんから。
① 写真作品を撮る
② 人に見せて直接アドバイスをもらう
③ 凹むヒマなく見えた課題を乗り越える(乗り越えられなくても精一杯試行錯誤する)
④ ↑これを繰り返す
■ 作品を創り続けられる環境を何より最優先に整える
■ 作品は年単位・月単位ではなく、週単位・日単位ペースで撮り続ける
■ 見せる人は師匠やメンターという存在の人を除き、毎回変える(変える人は出来る限り写真を見る目を持った人に限る)
多くの人がこの方法なら間違いないといいます。ただ、自身でそれができるかといえば、ちょっと面倒だし、なんか気乗りしないし、他にもいろいろやることあるし、何だかんだ後回しにしてそのうち気にならなくなって忘れちゃいます。
そうやって上手くなる方法を放置したまま、上手くなってから人に見せればいいかと考えます。だからダメなのだと吉田兼好は700年前に徒然草の中(第百五十段)でボヤいていました。
ちなみに、さまざまな人に見せ直接意見を聞けば聞くほど、その人が自分に何か成長のきっかけを与えてくれる人なのか、無視して問題ない人なのかがわかってくるものです。
残念ながらこれは、その人が優しいか、厳しいかとはまったく関係がないことです。写真上達のヒントは、突かれれば痛いところにこそあるものですから。
結局のところ、このはたから見たら無茶苦茶頑張っているように見える方法を本人的に楽しんでやり続けられるパーソナリティーとか、環境が作れるかどうか、ここが落としどころになるわけです。
このあたりのことは次回のカメラマンセミナーでもお話しさせていただこうと思っています。面倒だし、気乗りしないし、忘れてしまうようなことをゲストの皆さんの心にストンと落ちるようにお話できたらいいなーと思っております。